「1週前追い切りはしっかりとやっておきたくて、23日(水)Cウッドコース2頭併せで先着しました。今の感じだと太め感もなく、順調に乗り込めています。この中間はゲート練習に2回ほどM.デムーロ騎手が乗って確認をしてもらいました。前走の大阪杯は枠やペースもあって向正面で先団に併せていく形になったのでしょう。ヨシヨシと思いながら見ていました。道中ああして促しながらもラストまで凌げて、改めて力を確認したいいレースでした。(初マイルですが、安田記念は2000mを勝った馬も好成績ですね?)そうですね。まして、東京で直線が長く、競馬がしやすいコースです。今まではテンから押して行ったことがないので、その辺の戸惑いみたいなのはあるかもしれませんが、大阪杯の後半のような脚を使ってくれれば、がんばってくれるのではないかと期待しています。マイルのスペシャリスト相手になるのであくまで挑戦者の立場ですが、いろんな可能性をもっと開花させてあげたいと思っています」(庄野靖志調教師)
5月24日撮影
毛ヅヤはいいですし、馬体の張りも抜群。最高の状態。首から肩にかけて、そしてトモの肉付きもいいですし、好調時に現れる銭形紋様が出ています。とくに肩とヨロの部分の筋肉の付き方が素晴らしく、均整の取れた筋肉です。非の打ちどころがない馬体ですね。すでに千八をこなしているので、初の千六も心配ないと思います。
池江 泰郎Ikee Yasuo
1941年、宮崎県北諸県軍高城町(現都城市)生まれ。1957年相羽厩舎から騎手デビューを果たすと「逃げの池江」の異名を取り、ヤマピットとのコンビなどでファンを魅了した。1978年に調教師免許を取得し開業。91年にはメジロマックイーンで、メジロ牧場の悲願であった天皇賞春3連覇を達成。2005年にはディープインパクトを無敗の3冠馬に育てあげた。2011年に引退後はアドバイザー、馬主そして評論家とマルチに活躍している。
バンドワゴンの下で、母母キャリアコレクションはBCJフィリーズ2着。母父アンブライドルズソングはトーホウジャッカルやダノンプラチナの母父。大阪杯はペースが緩んだところで押し上げて持続力でねじ伏せたが、マイルのG1では差す形になるだろう。ハーツクライ産駒は芝1600mのG1で[1-3-2-22]、唯一の勝ちはジャスタウェイの不良馬場の安田記念。距離不足を格とコース適性で補いたいが、昨今のマイルG1は中距離馬が格で勝ちきるシーンも多い。
4.5
望田潤Mochida Jun
競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」
スターオブペルシャ
ペルシアンナイト
「1週前追い切りは24日(木)Cウッドコース3頭併せで最先着。ラスト1Fしっかりやってほしいという指示で、動きや反応は良く見えました。ただ、体つきに少し余裕があるかなと感じます。追い切りに騎乗した川田将雅騎手も動きのシャープさや息の入りがまだ使っていた頃ほどではないと話していましたが、1週前追い切りをしっかりやったので、この一追いが効くと思います。来週どこまで状態が上がってくるかでしょう。東京や京都のマイルはいいと思います。ここ2走は1800m以上のレースを使っているので、それがどう出るかはレースに行ってみないと分かりませんが、久々のマイルの流れに対応できるかがポイントになるでしょう」(池江泰寿調教師)
昨年はマイルCSを勝ちましたが、さらに風格が出て、古馬として馬体が完成しつつあります。馬体の張りも毛ヅヤも申し分ないです。とくに肩から首差しのバランスが良く、ひばらも脂肪が取れて、理想的な馬体に仕上がっています。後躯ではトモの肉付きの良さが目につき、胴もそれほど長くないので、マイル戦も対応できそうです。
母はゴールドアリュールの全妹にあたる。母系にヌレイエフとニジンスキーが入るのはディアドラやモズカッチャンと同じ「ハービンジャー黄金配合」。ハービン産駒らしい重厚なナタの斬れが武器で、大阪杯2着も最後はよく詰め寄っていた。血統的にはマイラーというより中距離馬で、マイルCS勝ちが稍重で1.33.8。1分32秒決戦になって差し込めるかとなると、パンパンの高速馬場では少し評価を下げるべきかも。
3.5
スワーヴリチャード
サングレーザー
「リフレッシュ放牧から先週火曜日に帰厩し、23日(水)は坂路単走で59.3-41.6-26.8-13.8。前走のマイラーズCを見て改めて力のある馬だなと感じました。最近は精神面が落ち着いてきましたね。以前はレースを使うと減っていたのですが、昨夏から安定するようになってきました。それが今の成績に繋がっているのかもしれません。いま480kg台後半で、前走と同じくらいで出走させられそうです。初めての東京。輸送もありますが、馬運車では大人しいですし、左回りも今の充実ぶりならこなしてくれないかなと期待しています」(川上裕司調教助手)
首の長さと胴の長さのバランスが良く、体型的には非常に整っている印象を受けます。いつも安定した末脚が繰り出せるというのは、トモの蹴りがしっかりしている証拠。トモのボリューム感もあって、馬体的には力を発揮できる状態にあると思います。今回も終いを生かせれば、上位争いは可能でしょう。
母母ウィッチフルシンキングはパッカーアップS(米G2・芝9F)勝ち馬で、産駒にメーデイアやロフティーエイムがいる。パワーと粘りに長けた牝系といえるが、本馬は父がディープインパクトでサーゲイロードのクロスを持つので、しなやかなストライドで斬れるタイプに出た。前の駆動がいいので、京都外マイルがベストコースで東京マイルはセカンドべスト。前走で高速決着にも自信を持って挑む。
リスグラシュー
「1週前は25日(金)に坂路で。前走のヴィクトリアマイルから間隔もそんなに空いていないので1週前も当週も目一杯はやらない予定です。テンションを上げ過ぎないことと東京への輸送があるので、馬体を維持する程度の軽い調整です。前走のヴィクトリアマイルは本当に惜しかったですね。いつも安定して走ってくれますが、勝たせきれず悔しいです。GIを勝たせないといけない馬だと思っています。何とか勝ってほしいですね」(岡勇策調教助手)
距離的に千六はピッタリで、すでに前走でもある程度仕上がっている印象を受けていましたので、今回はそれをキープできている感じですね。いい意味で、前走と変わっていません。体形的には中距離までこなせそうですし、調教でも終いを生かすような内容の調教をしているので、それがレースでもできれば十分勝ち負けできると思います。
母リリサイドは仏1000ギニーで1位入線(6着降着)。その父アメリカンポストは仏2000ギニーに勝った。芝マイルでみせる斬れ味は牝系譲りといえるが、父がハーツクライだしお尻も小さいので、体型や走りをみてもベストはもう少し長い距離だろう。東京向きなのは間違いないが、芝マイルで1分32秒ソコソコの高速決着になると、ピュアマイラーではないという部分が今回も弱点になるかもしれない。
レッドファルクス
「1週前は田辺騎手に感触を掴んでもらい、長めからしっかりと追い切りました。その前の週末が速かったのでさほどやるつもりはなかったのですが、誘導した馬が速かったので今回も時計が出ました。2週前の追い切りでは手前を替えなかったのですが、今回は替えていましたし反応も良くて最後も楽でした。追うごとに良化してきていますね。週末は少し楽をさせて、レース当該週はそれなりにやろうかとも考えています」(尾関知人調教師)
5月23日撮影
高松宮記念以来になりますが、全体的には久々を感じさせない馬体ですね。間隔があいても心配なく、力の出せる状態だと思います。スカッとした馬体で、余裕があるように見受けられませんし、首差しからから胴、トモなどにかけてバランス的にも整っています。いかにもスプリンターという体型でもありませんし、昨年3着ですから十分好戦可能だと思います。
母ベルモットはスティンガーやサイレントハピネスの全妹。父系はフォーティナイナーでも柔らかみのあるエンドスウィープのラインだし、いわゆるマッチョで筋力で走るスプリンターではない。しなやかさで短距離を走るタイプで、阪急杯も京王杯SCも58キロを背負って非常に強い内容だったようにベストは1400mだろう。スティンガーも京王杯連覇が最も斬れた。昨年が僅差3着でマイルでもあれぐらいは走れる。
4.0
リアルスティール
「1週前追い切りは23日(水)に坂路で岩田康誠騎手に乗ってもらって併せ馬。52.1-37.9-24.6-12.1で、折り合いもスムーズで順調です。ドバイ遠征後は体調も問題ありません。脚元に不安を抱えている馬ですが、それも問題なく順調に乗り込めています。海外帰りとしてはいい状態ですね。2年前の安田記念は自信をもって送り出しましたが、11着。その結果がちょっと引っ掛かりますが、普段の調教の感じからもマイルは守備範囲だと思います」(宮内茂貴調教助手)
前走から間隔はあいていますが、休み明けが気になるようなタイプではなく、馬体の仕上がりを見る限り、間隔があいたという馬体ではありません。首差しから胴まわりまで非常にバランスよく仕上がっています。トモも含め、全身が引き締まっています。気性的にもそんなにテンションが上がるようなタイプでもなく、鉄砲が利きそうな印象を受けます。
母母モネヴァッシアはキングマンボの全妹で、欧2歳女王ランプルスティルツキンの母。ディープ×ストームキャットはキズナ、エイシンヒカリ、サトノアラジン、アユサンなどと同じ。昨秋の毎日王冠でサトノアラジンを降しているのは強調材料だが、1800mがベストなのもたしかだ([4-1-2-1])。ディープ×ストームキャットにしてはストライドで走らないので斬れ味勝負では分が悪く、スローを前々で立ち回りたい。
サトノアレス
「この中間も順調です。前走(京王杯SC・G2・3着)は安田記念を見据えた競馬をしました。初めての1400mでしたが、後方からでも 流れに乗って走ることができました。あのメンバーの中でも直線での伸びの鋭さが目立っていましたし、G1でも見劣らないと思います。レース後の息遣いも良かったですね。ジョッキーは2度目の騎乗になるので、癖を掴んでくれていると思いますし、楽しみですね」(津曲大祐調教助手)
馬体的にまだ余裕のある状態で2歳王者になりましたが、その当時と比べても完成してきています。ディープインパクト産駒にしては筋肉質なタイプで、全身のシルエットがきれいな馬ですね。腰の張りもいいですし、体型的には二千ぐらいはこなしてもおかしくありません。前走のような脚が使えれば、楽しみですね。
サトノフェラーリやサトノヒーローの全弟で、ストームキャットやロイヤルアカデミーが出るクリムゾンセイントの牝系。ディープ×デインヒルはフィエロと同じ。フィエロと似たマイラーだが、こちらのほうが少し脚質が軽いというか、軽さ俊敏さに頼った差し方をする。京王杯では直線目につく鋭さで差のない3着。あれでゴール前でもうひと脚使えれば、もうひと沈みあればG1でも圏内だが。
アエロリット
「前走(ヴィクトリアマイル・G1・4着)はレース前に雨が降ってあのような馬場になったり、落鉄をしたりで運もなかったですが、それでもさほど負けていなかったですし、競馬のアヤなのかなと思います。走り切っていないこともあって、レース後も意外と良い感じです。今回は牡馬相手で更にメンバーが強くなりますが、ジョッキーも2回目で気持ちも楽になるでしょうし、自分のペースで走れればいいですね。中2週で競馬に臨むのは初めてなので、あとは競馬に向けて状態を上げていこうと思います」(菊沢隆徳調教師)
胴まわりがしっかりしていて、牝馬にしては立派な馬体です。オトコ馬と見間違うような馬体で、いかにもパワー型という印象を受けました。芝で走っていますし、GIも勝っていますが、ダートでも通用してもおかしくないほどで、クロフネ産駒の特徴がよく現れています。前走から中2週になりますが、前走時の馬体は維持できていると思いますね。
ミッキーアイルのイトコ。3代母ステラマドリッドからはラッキーライラックなどが出る。テイエムジンソクとは父クロフネと牝系マイジュリエットが同じ。先行ゴリ押し脚質の活躍馬が出る北米A級牝系だ。アエロにしてもラッキーにしてもジンソクにしても、前走は好位で少し丁寧に乗りすぎてしまった部分はあったか。東京でもNHKマイルのように荒っぽく乗ってしまったほうが持ち味が活きるのでは。
3.0
モズアスコット
「23日(水)坂路で併せ馬52.1-37.5-24.3-12.0。マイラーズCでは前が崩れている中、よくがんばってくれました。しかし、特別登録の段階では補欠1番手だったので、先週27日(日)に京都・安土城Sを使いました。レースの結果や体調を見て安田記念の出走可否をオーナーや調教師が判断されると思います」(岡勇策調教助手)
フランケルの仔は馬体に幅のある、しかも筋肉質の馬が多く、この馬もお父さん同様、筋肉質ですね。首筋から肩にかけてのラインがとくに素晴らしいです。今回は連闘になりますが、それほどガタッと来るようなタイプには見受けられませんし、前走の状態をキープできているかどうかがカギになると思います。
母インディアは米G2コティリオンBCH勝ち。イトコには北米G1勝ち馬トゥオナーアンドサーヴなどがいる。母父ヘネシーは日本で成功しているストームキャット系でミスエルテの母母父でもあり、本馬とミスエルテは父フランケルも同じで全体の配合パターンも似ている。母方のナスキロ柔さで走る大箱向きマイラーで、距離は1400mがベストだろうが、マイラーズCのようにジワリと先行できればマイルG1でも面白い。
ウエスタンエクスプレス
※ウエスタンエクスプレスのレポートはございません。ご了承ください。
※ウエスタンエクスプレスの馬体写真はございません。ご了承ください。
チャンピオンズマイルと香港マイルでビューティージェネレーションの2着。香港のトップクラスのマイラーの一頭といえる。一方で未だにG勝ちがないように、やや俊敏さや鋭さに欠けるので相手ナリに走るが勝ちきれない。父エンコスタデラーゴはキャンベルジュニアと同じで、母父マローディングはキャンベルの母母父でもある。キャンベルも重賞2着が3回あるが、似た配合の似た者同士というイメージだ。
ムーンクエイク
※ムーンクエイクは出走回避いたしました
「前走(京王杯SC・G1・1着)は道中少し掛かりそうな感じでしたが、中団で我慢できていて最後は良く伸びて3頭併せの真ん中でよく頑張りました。レコードタイムと時計も優秀でしたし、とてもタフな馬ですね 。体が増え続けてきていますが、去勢で減っていたのが戻ってきたのでしょう。前走は速い時計で走りましたが、逆に時計がかかる競馬にも対応できます。調子が良さそうなので、G1でも楽しみですね」(津曲大祐調教助手)
※ムーンクエイクは出走回避のため、馬体診断はございません。ご了承ください。
バウンスシャッセ、ホーカーテンペスト、フロアクラフトの下で、父がアドマイヤムーンに替った本馬はKris=Diesisの全きょうだいクロス4×3。粘着力あるマイラー血脈でまとめた配合だ。京王杯は1400mのHペースを中団から差し切り。洛陽Sではやや行きたがってひと伸び欠いた。ここは1F延長でペースダウンした際に折り合いがつくかがカギだろう。時計や上がりがかかるのはプラス。
タワーオブロンドン
※タワーオブロンドンは出走回避いたしました
「前走(NHKマイルC・G1・12着)後も疲れはなく、順調に調整できています。前走はスタートで躓いて、リズムを取り戻すまで苦労したロスが大きかったと思います。直線でもスムーズさを欠いてしまい走り切れていない感じでした。馬場もこの馬には少し硬かったように思いますし、あれが能力ではありません。今回は古馬の一線級相手になりますが、斤量差がありますので改めて期待したいです」(津曲大祐調教助手)
※タワーオブロンドンは出走回避いたしました。
ディーマジェスティのイトコでエルノヴァの甥。父レイヴンズパスはQエリザベス二世S(英G1・芝8F)とBCクラシック(米G1・AW10F)に勝った。ゴーンウエスト≒ミスワキのニアリークロス2×3らしい短距離体型だが、母父にフランス血統の斬れ味が入るので、ルメールを背になかなか味のある差し脚をみせる。ルメールだからマイルまでこなしている部分もあるだろう。いずれは1200-1400に寄ってきそうな馬だ。
キャンベルジュニア
「前走(京王杯SC・G2・2着)は1400mの流れにも対応できましたし、内容も良かったと思います。若い頃から1度レースを使うと疲労が出る馬で、今回のレース後はトモに疲れが出たので、状態を見極めしっかりケアをしながら徐々に調整のピッチを上げています。中2週で競馬を使う時のパターンで、週末から時計を出す予定です」(森一誠調教助手)
首差しからの胴のバランスを見ると非常に均整がとれており、馬体的には整っている印象を受けます。後躯に目を移すとトモの流れも良く、腰の肉付きが素晴らしいですね。パッと見た印象でもわかるように、ボリュームのある立派な馬体をしていますし、馬体面から見ても距離も心配ありません。
ブルーダイヤモンドS(豪G1・芝1200m)2着パリアーのイトコで、母メリトは豪G1を2勝した活躍馬。父エンコスタデラーゴはスプリンターズSのウルトラファンタジーの父でもある。フェアリーキング×デインヒルだからパワーで走るマイラー血統で、サーアイヴァーの継続クロスで高速馬場向きの軽さも兼備。東京マイル向きの斬れ味が抜群とは言いがたいので、先行粘り込みに活路を見出す。
ダッシングブレイズ
「1週前追い切りは23日(水)にCウッドコースで3頭併せの最先着。動きは良かったですね。使い出して4戦目になりますが、状態はだんだん良くなっています。前走のマイラーズCは前が止まりませんでしたが、2走前の金鯱賞は強いメンバー相手に5着。その時と同じ北村宏司騎手なので、金鯱賞のいいイメージを持ってくれていればと思います。ベストな距離はマイルだと思うので、なんとか」(吉元祐介調教助手)
※ダッシングブレイズの馬体写真はございません。ご了承ください。
マーファやマリアズモンなどが出る北米牝系。父キトゥンズジョイは北米リーディングサイアーでジャンダルムのような機動力が売りだが、本馬はサーアイヴァーとミスワキのナスキロ柔さで走るストライド型。母父にリローンチの血が入るのでマイラーというには少しダラッとした脚質でもあり、ベストは大箱1800mの好位流れ込みだろう。額面どおりエプソムCがベストパフォーマンス。
ブラックムーン
「1週前追い切りは23日(水)にCウッドコースで、この馬にしてはいい動きでした。気を抜かず、最後まで走れていました。状態もいいと思います」(幸英明騎手)
※ブラックムーンの馬体写真はございません。ご了承ください。
トムロルフ5×4を持つアドマイヤムーン産駒で、全体にパワーに寄せた配合。芝マイルで1分31秒台の持ち時計もあるが、肩が立っていて掻き込んで走るので、タフな馬場や時計のかかる決着がベターには違いない。京都金杯も米子SもキャピタルSも、西宮SもスピカSもドンカスターCも、勝ったときはほとんどが大外一気。母系に気難しいヴェイグリーノーブルの血が入るので、馬群を嫌う面はあるかもしれない。
2.5
レーヌミノル
「23日(水)はCウッドコース単走で15-15。あとは来週にサッとやります。昨年も牡馬相手にGIを走っています。ちょっとした事一つでしょう。昨秋のマイルCSはもう少し外目を通れたら、と思いますし、前走のヴィクトリアマイルも外に出せませんでしたからね…。前走はもう1列後ろでレースができれば外に出せたでしょうが、スタートからスッと行く馬がいなくて、道中はハミを噛んでいました。その辺り、枠順や展開、馬場状態一つ。コースは問題ありませんからね」(本田優調教師)
※レーヌミノルの馬体写真はございません。ご了承ください。
祖母プリンセススキーは3歳牝馬S(G3・芝1600m)勝ち馬で、ダイワメジャー×タイキシャトル×ロイヤルスキーだからマイラー×マイラー×マイラーの配合のマイラー。ダイワメジャー産駒だけにパワーと粘りで走るタイプで、桜花賞勝ちの時計が稍重で1.34.5、マイルCS4着の時計が稍重で1.34.0、時計がかかった際に浮上する。今の東京芝はかなり高速なのでやはり雨が欲しいところ。
ウインガニオン
「24日(木)は坂路で単走馬なり。特に変わらずきています。前走の京王杯スプリングCは7着とはいえ、そんなに負けていませんし、休み明けとしてはよく頑張ってくれました。1回使って状態は上がっていると思います。夏場は体調がいい馬なので、その時期に一線級とやってみたいと思っていました。癖のある馬ですが、津村明秀騎手が続けて乗ってくれているのもいいですね。左右の手前に得意・不得意はありませんが、なぜか左回りは好成績ですね。調教もしっかり動いて、年齢的な衰えも感じません。がんばってほしいですね」(中家規宏調教助手)
※ウインガニオンの馬体写真はございません。ご了承ください。
ダート重賞3勝シルクメビウスの全弟。母チャンネルワンは北米血脈最強のパワーを誇るブサンダのクロス3×5を持つので、ダートを走るパワーやマイルを先行するパワーを伝える繁殖牝馬だ。だからステイゴールド産駒にしてはやや力馬っぽくて、6-8月は[7-1-0-1]と暑い時期に調子を上げる。京王杯では好位で踏ん張り復調ムードがうかがえた。ここは正攻法ではさすがに苦しいメンバーだが…。
ヒーズインラブ
「1週前追い切りはしっかりと負荷をかけたくて、後半の時間帯に坂路で単走53.6-39.1-25.2-12.3。今朝の坂路は開門から時計がかかっていましたが、この時間帯に全体時計53秒台で上がり12.3はいいですね。直前は上がり重点でサッとやる予定です。最近は力をつけてきて、安定もしてきました。元々、しまいに脚を使えるですが、充実してきていますね。3走前(2月3日節分S 2着)に東京でいいレースをしたように東京コースも走れます。脚が溜まれば最後は必ずキレる脚を使ってくれますので、ペースが速くなり開催後半で差しが決まる馬場になってくれればと思います」(藤岡健一調教師)
幅があって、ゆったりしたつくりの馬体ですね。父ハービンジャー同様、肩から全般にパワーがありそうな馬体に見受けられます。胴の長さはありますが、これまで使ってきている距離がマイル前後ですので、そのあたりは心配ないと思います。単純に馬体から見ればパワー型の印象で、力の要る馬場になると面白いと思いますよ。
サンデーウィザードの半弟で、母シーズインクルーデッドはデルマーデビュタント(米G1・ダ7F)3着。母父インクルードはピムリコスペシャルH(米G1・ダ9.5F)勝ち馬で、ブロードアピールと同じブロードブラッシュ産駒だから追い込みに定評がある血だ。母系にはターントゥやトムフールの軽いスピードが強い。ハービンジャー産駒にしては俊敏で機動力に富む走りで、実績どおり中山向きの差し馬といえる。
※スターオブペルシャは出走回避いたしました
「前走(谷川岳S・OP・1着)は2走前の中京(トリトンS・1600万下・1着)から新潟にコース替わりし、距離も1ハロン延長しましたが、流れに上手く乗って競馬ができました。道中で脚も溜まっていて抜け出す時も楽でしたし、ゴール前も余裕がありました。オープンでも良い脚を終いで使えましたし、昨年からの良化も著しく、東京のマイルにも問題がないので楽しみにしています」(津曲大祐調教助手)
※スターオブペルシャは出走回避いたしました。
ロサギガンティアの3/4弟で、母ターフローズはリディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)勝ち馬。母父ビッグシャッフルはボールドルーラーの傍系だがドイツでリーディングサイアー6回。ここへきて準オープンとオープンを連勝し、兄同様古馬になってジワジワ成長してきた感がある。前走谷川岳Sも完勝だっただけに侮れないが、ダイワメジャー産駒だけに、東京マイルで高速決戦になると少しタルいところはありそうだ。