■夏男パドトロワが今年も北の大地で躍進、勝浦は5年ぶり重賞V

　注目のスタートは、好発を決めた1番フォーエバーマークと14番パドトロワが飛びだしての先行争い。3番手は6番ビウイッチアス、4番手には内から2番テイエムオオタカが押しながら浮上し、好位で流れに乗る形で13番ハノハノ、5番シュプリームギフト、4番マイネルエテルネル、そして大注目の12番ドリームバレンチノもこの一角の外目を追走。中団グループは、3番サクラアドニス、10番アフォード、7番アウトクラトールがそれぞれ1馬身差で続き、これに接近しながら外から16番アドマイヤセプター。後方各馬は、8番スギノエンデバー、15番エーシンホワイティ、9番ストークアンドレイと続いて、最後方が徐々に11番スプラッシュエンドが浮上しながら3コーナーへと入っていく。

　道中での先行争いはそこまで激しくならず、先手を取り切ったフォーエバーマーク、直後の2番手で折り合ったパドトロワが前半3F34秒1、同4F45秒7で通過して比較的息の入る流れに。下級条件でもレコードに迫るタイムが連続していた絶好馬場を踏まえれば、前の組はいかにも楽だったか。4コーナーを回りながら、後方までの隊列はあまり変わらず、ドリームバレンチノも先団外目を追走して最後の直線へと向いてくる。

　直線での攻防は、逃げるフォーエバーマークを巡って2番手からパドトロワが手応え楽なままに並びかける。3番手以下は、内から迫るシュプリームギフト、外からハノハノ、さらに外からドリームバレンチノも迫りくるが、各馬の伸び脚はどうか。後方から追い上げ態勢の各馬も、前には届きそうにない。その間に先頭を走る2頭は粘り込み態勢を固め、ゴール前での50mでパドトロワが僅かに交し切り、北海道に帰ってきた「夏男」がここで復活優勝のゴールイン。アタマ差の2着争いは最後に縺れたが、好位のインから浮上したシュプリームギフトが2番手を確保。3着争いは接戦で、懸命に粘ったフォーエバーマーク。ハナ差及ばずの4着がアドマイヤセプター、大勢決した後に大外から追い込んだスギノエンデバーが5着。連覇を狙ったドリームバレンチノは、59キロの酷量に加えて外々を回らされる展開も大きく響いて7着(ビウイッチアスと同着)に敗れた。勝ちタイムは1分8秒5(良)。