■武豊騎手が会心騎乗、格上挑戦メイショウナルトが重賞制覇

　スタートは15頭がほぼ揃った飛び出し。正面スタンド前での先行争いは、内からじわっと3番メイショウサミット、外からは15番ゲシュタルト、中から5番タムロスカイでこの3頭がレースを引っ張る形で、人気の14番マイネルラクリマは4番手で1コーナーへと入る。2コーナーを回りながら、メイショウサミットが後続を引き離す態勢を取って単独先頭。3馬身離れてタムロスカイ、1馬身半差でゲシュタルトが続く。そこから3馬身半ほど離れた4番手にマイネルラクリマ、2馬身の圏内で6番ラブリーデイが5番手、直後の内で4番メイショウナルトが追走する。中団グループは11番ミキノバンジョー、2番エクスペディション、1馬身離れて1番タガノエルシコ、9番オートドラゴン、10番サトノパンサー、13番ナリタクリスタルが固まって続く。2馬身離れた後方各馬は、7番マックスドリーム、8番ダコール、12番セイクリッドセブンがそれぞれ1馬身差で向正面を続々と通過していった。

　逃げたメイショウサミットは、2番手以下を一時は7馬身ほど離して終始早目のラップを刻んで、前半3Fを34秒2、同4Fは46秒2、同5Fは58秒0で通過。2番手以下の5F通過は、だいたい59秒0あたりで、こちらも淀みない流れのままで勝負所の3?4コーナーを迎える。先頭が残り600mの標識を通過したあたりで、内からメイショウナルトが先頭を奪ってスパートを見せると、これに呼応する形でマイネルラクリマも動き出し、4コーナーでの先頭はメイショウナルト、2番手マイネルラクリマの態勢となった。

　最後の直線に向いてくると、勝負所を一気に動いたメイショウナルトがさらにリードを広げる形で抜け出し、残り200mを切ったあたりでは完全に勝負あり。マイネルラクリマも懸命に2番手を守っていたが、残り100mで中団から差を詰めてきた3歳馬ラブリーデイが外から交して2着争いが逆転する。しかし先頭は、それを尻目に武豊騎乗の会心の仕掛けにも乗じたメイショウナルトが楽々と抜け出し、重賞初制覇の優勝ゴールイン。1.1/4馬身差の2着がラブリーデイ、さらにクビ差遅れてマイネルラクリマが3着。4着には後方待機のダコール、5着にマックスドリーム。連覇を目指したエクスペディションは、見せ場なく6着に終わった。勝ちタイムの1分57秒1(稍重)は、小倉芝2000mのレコードタイムを記録した。